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「結愛へ」目黒区虐待死事件母の獄中手記 の感想と昭和世代の私が思う事

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「結愛へ」目黒区虐待死事件母の獄中手記を読んでみました。

5歳の少女が「もうおねがいゆるしてください」ときれいな字で書いていた事に驚いたこの事件。

(知らない人はwiki読んでね!

昭和世代の私、はじめは、言い訳の本なんだろな。と思って読み始めた。

目黒区虐待死事件を三行で

19歳で初めの夫と結婚し、結愛ちゃんを出産後離婚。元夫は激しく甘えん坊の男で精神的にも消耗したが、前を向いて歩き始めた時、雄大と出会い再婚してしまう。雄大もまた自信が無く、結愛ちゃんの事を妄想激しくしつけて自分が正しいと思い込もうとする。母は雄大の威圧感に押され結愛ちゃんの事を庇いきれなかった。そして事件は起こる。

目黒区虐待死事件母の獄中手記 の感想と昭和世代の私が思う事

目次

元旦那に対して思う事

雄大について思う事

行政について思う事

母親に対して思う事

私が思う事

元旦那について思う事

どんなことを犯したとしても事が終わってから「ごめんなさい」と謝れば済むような、そんな頭の悪い子の本だと思ってた。

でもちょっと違った。

もちろん、初めから男が悪いと思っていた。

順位を付けるとしたら

  1.  元旦那
  2.  今の旦那(子供を殺した男)
  3.  行政
  4.  母親

だと思って読んでいた。

実際、前の旦那は私の中で最低。

19歳で結愛ちゃんを産んだ母と前の旦那。

旦那は好き放題(というか、その時の自分の父親と同じようにできる、もっといえば俺の事を好きな嫁はもっと甘えさせてくれると思い込んだ田舎の頭の悪い男子)、家事もせず、育児もせず、金は好きなように使い、金を入れず、浮気をし、嫁は抱かず。

しかも、全部嫁が悪いと責任転嫁し、「お前が悪い」「お前が馬鹿だ」と暴言もセット。

私からすれば「そんな自己紹介しなくても皆知ってるよ?お前が馬鹿だって!」と言ってやりたいけど、毎日毎日毎日毎日毎日毎日お前が悪い、お前が馬鹿だと言われ続けたらどうだろう。

しかも出産してすぐ、金も入れてくれず、自分の事を正当化しかしないような世間知らずな甘やかされるだけ甘やかされて育った田舎のおぼっちゃんに。

そうして散々傷つけて「俺は悪くない」と逃げ通したこの前の旦那が一番悪いと思うんだけど・・・。

この頃の年代って、付き合う人でガラッと人生が変わるよね。

何にも考えず、笑っていればいい、笑えたら幸せだと思っている女の子なんて腐るほどいた。

それまでの世間や教育ってもんが、こどもの意思を徹底して潰して「先生の言う通り」「親の言う通り」にしておけばいいと長い時間をかけて育ててきたから。

それでも、秀でる子に対しては掌返しで「俺の子だからだ」「私の指導が良かったから」みたいな手柄横取りもセットで(胸糞悪い)

馬鹿にしてきた子が上に立てば、言ってた方は必ず馬鹿にされるという事を想像できない馬鹿合戦。

そんなこんなで、男の子も女の子も自己肯定なんて言葉のカケラもなかったもんね。

たまに、自分の事大好きな子がいる(私もだけど)。

自分を中心に考え、世界の全てが自分を中心に回っていると信じて疑わない子。

そういう子は「変わってる」とか、下手したらイジメられたりと排除される。

だって自己肯定感の無い子がほとんどだったんだもん。

そんな昭和教育の残骸のような、田舎の特徴のような世界で初めの子どもを産んだ、この母親はものすごく浮いていただろうと思う。

気を使うような旦那でもなく、金を入れるような旦那でもなく、子どもの相談ができるような子も周りに居なかっただろうから、ずっとこの母親は一人で戦っていたのだと思う。

あれだけ捨て台詞吐いた前の夫は、離婚してからも金をせびりに来ていたのがいい例だろう。

こんなクズは許すべからず!

元旦那のお母さんは、再婚した奥さんはこの事、知ってるのかな?って言いたくなるけど、本に書かれているので知っているだろう(笑)

どうせ、ニュースで騒がれた時も周りには、一方的に「元嫁が悪い」っていい訳してる元夫の家族が想像できるけど! さて、本当の所はどうなんでしょうね? 

私はこの元夫が一番悪いと思ってしまう。というか、知らない人だけど個人的には最高に胸糞悪い。

身の回りに居た胸糞悪い男と被るからかな?

自己肯定感の低い親が自己肯定感の低い子を作り、その子が親になりさらにまた自己肯定感の低い子を作る。

無神経で暴言ばかり吐くお父さんがお母さんを苦しめ、お母さんを圧迫し、余裕を無くしたお母さんが子供に愛を与えず暴言を吐き、また子供が自己肯定感を無くしていく。

ブルーハーツの歌詞にある「さらに弱い者をたたく」そのまんま。

だけど追い詰められた人にとって、優しさはあまり響かず、壊れてしまってからでないと優しさが届かない。

グリーフケアって大事なんだけど、本当は日ごろから寄り添える人がいるのが理想だよね。

何も言わず、ただ聞いて、支えてくれるような人。否定なんかしないでさ。

結局こいつも、人の事を否定することで人をコントロールする方法しか知らないクズ。

世間で事件になれば「母親が悪い」という流れになることまで読んでの責任転嫁なんだろうな。最低。

雄大について思う事

北海道で生まれ育ち、東京の大学を出て大手ケーブル会社に就職。その後北海道に移動したのち退職し、水商売になり香川に移動し、そこで結愛ちゃんの母と出会う。

結愛の母は香川で水商売をしており、シングルマザーとして微笑ましく暮らしていたらしい。

一方母親は元旦那に植えつけられたトラウマを払拭できずにいたので、まんまと雄大のマインドコントロールにはまってしまったよう。

マインドコントロールは事細かく言い訳できる人だと簡単らしい。

(なんかこういうマインドコントロールしてくる人も結局自信がないんだろうなと思う)

じわじわじわじわと威圧感を与えながら、いつしか命令に変わるのだった。

自分が知っている最上級を相手に押し付けて(ならお前は何なんだ?)、勝手に当てはめて、該当しなければ馬鹿だ、デブだと無神経に傷つけることでコントロールする(女への理想論が激しすぎる。デブなお母さんはダメという徹底的なマインドコントロールを幼少時代からの間違ったエリート教育によって刷り込まれているのであろう)。

揚げ句の果てに暴力を振るう。幸せな脳みそしてるな。

モデルにするためにと食事を与えず、勉強しろと5歳の子に7歳の子でも難しいことを強要し、できないと馬鹿にすることで煽る。

この煽りがまた最悪。煽る人って子供のころから親や周りの大人に煽られて育ったんだろうか?

私なんて嫌だからそんな人無視してたけど、未だにこういう煽りがすぐ出てくる人の事をすぐに疑ってしまう。

煽る人の事を撲滅する運動があったら参加したい。

世の中には必要ない。

たぶん雄大氏にもいろいろとあった人生だったのであろうが、あまりにも未熟すぎ。

行政について思う事

新幹線で護送される時に「彼女にも権利がある」とマスコミに叫んでいた刑事。

「子供の事を愛していなかったんじゃないか」と問い詰めて自分が納得した答えを求める刑事。

この発言をした刑事は同じ人物であり、男か女か書いてなかったけどとっても気になるな。

性別がどちらであろうが非常に無神経なのはわかるけど。

発言した人が、それまできれいごとだけで生きて来た事もよくわかるけど。

そして香川の児童相談所が結愛ちゃんを保護する時に、母も一緒に連れて行ってくれといったら

「暴行を受けた跡が無ければ連れて行けない」といったのもまた。

なんというテンプレート。今の時代臨機応変できないと大変だよ?

っていうか、税金で給料…?え?何?略。

そして香川では精神科の先生も「問題ない」「それくらい」「もっと酷い人は沢山いる」って言ったという。

行政繋がりの精神科というと診断さえしておけばいい、儲けたいから表面だけ問診をしておけばいいという感じなのだろうか。

「お前の専門科は外科なのか?」といいたい。

外科なら見ればわかるだろう。

そろいもそろって香川ではそういう事がまかり通るらしい。なんという悲しい事件。

寄り添いや優しさなどは期待できません!

この事件が熊本だったらどうだっただろう?

ゆりかごにそっとの慈恵病院や、協力的な市長のいる熊本市だったらまた違った結果になっていたんではないだろうかと思ってしまいます。

民度×行政で最強に悪いのか、民度だけが悪いのか、行政だけが悪いのか、そもそも地方には優秀な人は来ないのかなど、色々な要素が加わって最悪になっているのかもしれない。

けど同じ母親として許しがたい事実です。

品川児童相談所もあやふやな申し送りで、大変困ったのではないだろうかと思う。

それでも品川児童相談所は「あなたたち家族を助けたかった」と言っていたのに対して、香川の児童相談所は「問題はなかった、母親と良好な関係を結んでいた」と言い切り児童福祉の指導処置を解除。

引っ越しの時だけ必死に迫っても母親に拒否されるわな。

調べればわかると威圧し、「調べればわかるんですよね?」という問いにも香川児相は再度「わかります」と言ったという。

仕事だからと上っ面だけで褒めて、相談したら「そうなんですか」と濁して終わりってどうなの?

私たち香川児相には落ち度はありません!といえるだけの証拠だけ取ってポイ!みたいな。ほんと自分の事しか考えてないなあ。

結果も重要だけど「過程」があるから結果に結びつくはずだ!

こんな無神経なやり方されたら、やられた方は心身ともに健やかであろうが傷つくわ。傍にいるだけで息苦しい。

だけどそれでもやっぱり責められるのは品川児童相談所。あやふやな申し送りから最悪の事態を予測し、対応するなんてことは超能力でも使えないと難しいだろう。

だけど結愛ちゃんに会えなかった時点でもっと強引に「あら、ちょっとごめんね」って家の中入って行ってもいいような気もする(勝手に家に入っていくと犯罪かな?)。

そこまでのリスクを負ってまではなかなかできないプライベートな所ではありますが、最近は大人でもまだまだ未熟であり、皆で助け合いながらでないと子育ては難しいと思いますよ!

行政に皆様に言いたい。

「馬鹿が何か言ってる」「因縁付けられて困ってる」って私たちのいう事なんてかすりもしない、邪魔だとしか思っていないと思いますが、この本読んでみてください。

理解できるなら仕事に生かしてみてください。カケラでも。

この事件のように自己保身だけでセカンド・トリプルレイプだけして都合のいいように証拠を残すなんてあってはならないこと。

福祉全般にも言えるけど、金のために上っ面だけつくろえる人は面接で落として欲しい。

母親に対して思う事

この母親が刑務所から出てきたら、彼女の全てを受け入れてあげて欲しい。

辛い思いをした分だけ、周りの人が優しい時間で包み込んであげて欲しい。

私でも助言できることがあるとすれば、「身勝手な事を押し付けてくる人には近づかないで」といいたい。

なぜなら身勝手な事を言う人は、言った後すぐに忘れてるから。

言われた方からすれば一生思い出して気持ちがブルーになるような事を、平気で言って忘れてるから。

後は幸せを感じる瞬間を少しでも増やしてください。

そして、これまで人の意見に耳も片付けずに自分が知っている型に入れこんで早く仕事を終わらせようとした行政の人たちに、よくぞここまで言葉にして本を出版してくれた。

「自分だけが我慢すればいい」と100人中100人が思い、そして意見すれば意見するだけ傷つけてやる気満々の人たちに、よくぞここまで言ってくれた。といいたい。

価値観の押し付け合いは疲れるよね。

押し付けなかったあなたが巻き込まれただけであり、優しいからこそ傷ついてしまったよね。

精神的なDVは、滅多めたにやられていてもなお「母親ならできるはず」ってのを押し付けられて、洗脳で動けなくても「母親が悪い」ってことになる。責任転嫁としか言いようがない。

そもそもそこでセカンドレイプする人は、人の気持ちを本当に考えてない、考えられない人だから医療センターを紹介してあげたらどうかな?

あ、この本に出てきたとこがいいらしいよ!(笑)

私が思う事

ナイフで刺したとか首を絞めて殺したわけではなく、弱らせていってしゅーっと死んだので決定打が無いのですが実際に殺したのは雄大氏です。

北九州殺人事件とかもそうだと思うけど、この瞬間に殺してやろうとはではなくじわじわと弱らせているので自分にも周りにもあまり現実味がないんだと思います。

この本は責任転嫁することしか考えてない人たちへの逆襲であり、この話を知った私たちは少しの責任転嫁をも許さない事から始めればいいと思う。

だいたい責任転嫁して出世するとか、誰かを踏み台にして自分が助かろうとする奴とか、手柄を横取りしようとするような信用の置けない人なんて「家から出るな」と私は言いたい。

それでも仕事はできているからどんなえげつないことをしていようが(過程はどうでもいい)という会社のトップなんて豆腐の角に以下略。

過程が大事だとなぜ思えないのかな?

これも昭和教育の残骸なのかも。

しかしなぜこんなにみんな自己肯定感ないの?

私なんて自分大好きだから、こういう自己肯定感のない歪んだ正当化を押し付けてくる人のターゲットになりやすくて、話聞いただけでも(いかにこの目出たい女を陥れてやろうか、どうやって傷つけるのが一番こいつのダメージになるか)なんてこと考えられてると思う。

実際にそうやって悪態付いて来る人もいるけど、基本的に私は目出たいのでなかなか気が付かないけどさ(笑)

でも、そういう奴にもちゃんと私はあなたが嫌味言ってきてる事はわかってるよって知らせないといつまでも傷つけてくるから、あからさまに態度変えてる。

自己肯定感なくって特別扱いして欲しいらしいので基本無視。

私からの特別扱い=無視。

私の人生には関係のない人なので無視。

この話は、本当に胸糞悪い話なんだけど、この作者を取り巻く環境(主に男、でも作者の父は悪くない)が最悪過ぎて、よくこんな中で生活していたなと感心してしまう。

早く逃げて!としか言えない・・・。

そしてこの作者の弁護をしたのは大谷恭子さん。

永山則夫の弁護をしたことで本も書いてます。

こちらもまた色々と考えてしまう本ではありますが、私が思ったのは

彼女の弁護人に大谷恭子さんがなってくれて本当に良かった。ということ。

ここでまた無神経な弁護士に傷つけられていたらと思うと本当にいたたまれない。

読み終わった後の順位は

  1.  行政
  2.  今の旦那(子供を殺した男)
  3.  元旦那
  4.  母親

に変わった。

普段から密に接する機会のない行政に、相談すると滅多めたにセカンドレイプされると思うと本当にもう相談できなくなってしまう。

この事件の後、もう少しだけでもまともに運営されていて欲しい(もちろんまともに運営されている所は応援したいです)。

あと、表ざたにならなければいいとか、決定的な証拠が無ければ何してもいいとか、「俺だけはばれない」「俺は悪くない」とか思っている人は、間違いに気が付くべきだと思う。

「俺はうまくやれている」と思っているのは自分だけかもよ!

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