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ケーキの切れない非行少年たち のネタバレと感想と漫画

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2022年5月 ケーキの切れない非行少年たち2の感想も追記してます。

「ケーキが切れないなんて、そんな人居ない。」と言い切れるのは、一般世間でぬくぬくと育ってきたからだという衝撃を受けた一冊。私もだ!

そしてこの本を読めば、「そういや、大人でちょっとおかしい人、居るわ!」となる。それは会社以外でだ。

一般的な社会人であれば、ある程度の知性は保たれている。

コンビニやスーパーの店員や、携帯電話のサービス、電化店、不動産屋といった暮らしに必要な仕事であるなら、何度か説明してるがどうしても理解できていないような客に当たるだろう。

その時に自分がどうにかしてこの場を切り抜けるためだけに、とりあえずその人たちを納得させることに必死で、その後その人たちの人生なんてあんまり考えてこなかったんじゃないだろうか?

理解していないのにわかったふりをして生きているのは非常に厄介な存在だが、これも義務教育がザルだったからか、世間が悪いのか、教育システムが悪いのか。

この本を読んでいたら、そういう人とは『論点』が合わないことに気が付いてしまった。論点を気にしながらそういう人と話してみて欲しい。

話がぐちゃぐちゃになってしまうような相手と、ちゃんと論点が合っているか、今度会った時にでもチェックしてみればいいのではないでしょうか。

しかし、たいていの人が身の危険を感じてサーっと引いて行って、その人の事すら忘れる。

ちなみにケーキの切れない非行少年たちは漫画にもなっている。

マンガは鈴木マサカズで"「子供を殺してください」という親たち″で有名な漫画家なのでまさに適役としか言いようがない。

適切な時期にちゃんとした大人と関わっていれば、そんなことにはならなかったのかも知れないけど、きっと親も知能指数が足りないのだろう。

代々歴史のように親のマネをしてきただけなのか、それとも家系自体がアレなのか。血は争えないのか。

もしかすると親のしていることと違う事をしたら、親が怒る(徹底的に馬鹿にしてくる)から考えることを放棄したのかもしれない。結果として知能指数が下がったのかも。

「誰が言っていることが正しいのか。」なんてことは狭い世界に居る子どもには難しい。

広くいろんなことを知って、その事をちゃんと考えないと。

さておき、この本でいくつも衝撃的な事実があったが、私が特に驚いたものだけチョイスします。

① 図面が同じように書けない。

図面と言っても設計の図面とかではなく、本当に小学校中学年くらいであればマネできるような図形。

普通の人(私とか)なら、「ものさしがあったらもっときれいに書けるのに」という欲が出てくるような図形。

それを書けない。というか、「え?どう見てこの図形??」どこもあってないじゃん!!!と思うような落書きしか書けない。

でもきっとこれは、きっと少年は本気で書いてくれたのであろう・・・。

② なぞなぞができない

いくつか道具を渡して、道具を使ってこの中にあるボールを取ってくれという問題に、道具なしで挑む勇者!!!

人の話が聞けないんだよな・・・・

③ 深い所まで考えられない

考える必要がなく、育ってきたし、考えなくても生きていけるから、ちょっと難易度の高いことが理解できない。しようとしない。悪いと思ってないから反省ができない。

こういう人は本当に沢山居ると思う!!!!

ふわふわと全てをおぜん立てしてくれている母を持っていたり、母が選んで来たおなじようにふわふわとおぜん立てしてくれるような塾に通って普通に生活しているかもしれない。

が、将来どうするのだろうか?というような自分の意志も考える力もない子供は非常に沢山居る。

これも虐待に入るのでは?と思うけど、確かに子どもには手をかけてるんだよねえ。

④ 発達障害ではなく、知的障害という事実!

発達障害と言われてしまうのも、気分がいいものではないと思うが、知的障害と言われたら立ち直れない・・・・。

これまで自分が生きてきた道を思い返して、あれは知的障害だったからなのか・・・!と思うだろう。

そして日本の知的障害はIQ70以下。

IQ平均値は100であり、85–115の間に約68%の人が収まり、70–130の間に約95%の人が収まる。

知能指数 Wikipedia

70~85の人はグレーゾーンだ。そんな人が世の中にいっぱいいる。

WISC検査の結果だけで知的障害が決まるわけではないけど、WISCに引っかからない人も居る。

それは要領のいい人だ。子供のころからカンニングや、親の事を欺いているような子。そういう子は要領だけで生きていて、そこに知的はないとも思える。

スポーツだけしてきた子とかもここに入るのではないだろうか。時代にもよるだろうけど、少なくとも私が子供のころは思い当たるような子が沢山居たし、今、現在も社会に出ても、スポーツで大きな会社就職している子もいる。午前中に単純作業をして午後からはスポーツするといった感じだったと思う。

大学、就職までスポーツだけで行けてた時代だったんだ。

⑤ 怒り方がわからないので殴る、犯罪に走る

田舎のヤンキーはただ単に、世間を知らないだけで悪いことをしているのかもしれない。せっかく初めてできた自分の居場所を守るために犯罪を犯す。という事が起きる。

しかし知能が少ないので、これをやったら捕まる。という想像ができないのだ。

この子たちに共通するのは、想像する力が劇的に少ない。のだ。

考える力が無いから、選択肢が少なくなり、どうにもならなくなって犯罪を犯す子も居るでしょう。

そして他人とも深くかかわっていない為、対応する力が劇的に少ないのも特徴でしょう。

⑥ 捕まって初めて、知的障害とわかる

それまで誰もちゃんとその少年たちのことをしっかり見れていなかったから。

そこでもザルな検査なので、知的障害とわかるのは稀だそう。こんなんで殺されたらたまらん!ということで、子供のうちに知的障害を改善させる世の中の努力が犯罪を減らし、結果として国に膨大な利益が出てくる。ということらしい。

・・・なんかいろいろと衝撃的。

ほんとにケーキを三等分にでき無さそう。

帯についてた紙のケーキの図は、お父さんが威圧しているからお父さんのケーキを忖度して大きめに切ってたわけじゃないんだ。

もう今の時代、教育やしつけの圧力への反抗として犯罪を起こしたり非行に走ったりするわけじゃなく、純粋に知識が無いんだ・・・。

選択肢の少ない、頭の中2bitな人たちってこういう頭の中なのかも知れない。

考えることを放棄している、何でもかんでも決めつけるようなお山の大将的な人も実は知的に問題有なのかもね。

そして、なぜこの作者がこの本を書いたかというと

コグトレの宣伝(自分の本)です。

最後に宣伝が書かれてますが、最後まで読んでしまうとなぜか欲しくなってしまう(勉強したくなってしまう)罠。

新しい本も続々と出ています。

ちなみに甥っ子(小1)にケーキを3つに切る方法を訪ねてみると、

「6つに切って2個づつ食べればいい」

という返事が返ってきた。

なるほど!フリーハンドで切っても不公平感は少なくなるな。さすが食い意地の張った奴だ!

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