事件 男と女 胸糞悪い話 衝撃的

恋の罪 の映画のネタバレと感想

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怖いもの見たさで見てしまう園子温監督の映画。

東電OL事件を元に園子温ワールドが描かれている。

同じ事件を題材に桐野夏生グロテスクがある。

どっちの作品も”いいとこのお嬢ちゃん”ってのに変わりはない。いいとこのお嬢ちゃんがなぜ売春なんてしてたのか。ってことを追及している。

「狂いそうになる立ち位置に居る女が狂ってから死ぬまで」ってのは切ないな。

でもこの映画も狂ってる。

みんな狂ってる。

書いてる私も、意味が分からないくらい狂ってるのかも。

恋の罠の三行あらすじとネタバレ

注意※三行で結末まで書いてます。

有名作家の元で専業主婦をしている主婦が、ある日AVに出てしまう。変わりたいと思っていた主婦は5000円で売春している女性と知り合う。一緒に売春した所で、売春婦が自分の夫と関係を持っていることがわかる。しかも変態系の。娘を良く思ってなかった母親が売春婦を主婦に殺させて事件になり不倫している女刑事が事件を追っていく。みんな死んじゃう。

恋の罪 の映画のネタバレと感想

女刑事である吉田和子(水野美紀)が、不倫相手と激しく行為している中(不倫相手との設定はSとM。水野美紀がM)携帯電話が鳴ります。

ピンクの防犯ボール?で体中滅茶苦茶にしながらシャワーを出しながら激しく行為しているものの、和子は電話を取ります。(さすが刑事!)

知らせは猟奇殺人であり、円山町のラブホテルの一角にある廃墟のアパートの一室で切断された遺体がマネキンと繋げてありました。

ひとつはセーラー服を着せて座らされており、もうひとつは赤いスリップドレスを着ていました。アパートの壁には赤く「城」という文字が書かれていて遺体は蛆が湧くほど放置されていました。アパートにはジメジメと雨が降っており異様な雰囲気を醸し出していました。

・・・一方で有名な小説家、菊池由紀夫の妻であるいずみ。菊地は神経質で、決まった通りにしか行動できません。その菊地の行動に合わせていずみは全て行動しなくてはいけませんでした。朝9時ぴったりに事務所に通勤し、夜の9時ぴったりに帰宅し、帰宅時にはおいしいお茶をベストタイムで出してスリッパを揃えておきます。

がんじがらめで息が詰まりそうないずみは、友達を家に招待するもご飯はいつもひとりで食べていると聞いて友達もドン引きです。

時間があり余り過ぎる上に、夫だけでは物足りなさを感じているいずみは外に仕事に出ることにします。菊地も賛成してくれましたが、勤めに出たのはスーパーのウインナーの試食係でした。

はじめは恥ずかしすぎて自分が出せなかったいずみ。店長にも注意されてしまいます。

しかしある日、派手な女が声をかけてきてモデルをやってみないかと誘われて、ついモデルとして事務所に行ってしまうが、はじめこそ服を着て写真を撮っていたのにいつの間にか断れずに男優が出てきてAVに出てしまいます。

いやよいやよも好きのうち。

いずみは今まで窮屈な時間を過ごして居ただけに、一気にはっちゃけてしまい自分に自信を取り戻します。

そして今までとは打って変わった、胸元を見せた体の線がぴっちり出るドレスを着て円山町のホテル街を歩きます。(※円山町はラブホテル街です)

そこで素っ頓狂な男、カオルに訳の分からない城について語られ、盛り上がり行為をしてしまいます。(いずみはそこしか考えてなかった)

カオルの行為は変態的で気持ちは何一つなく、ちょっと付いて行けないいずみ。拘束されたり演技めいたものを強要されてしまいます。(きっとこんなはずじゃなかったって思ってるいずみ。)

行為の跡、ホテルから出たところで尾沢美津子というケバいメイクをした奇妙な女に出会います。尾沢とカオルは知り合いでいずみはまんまと罠にはまっていたのでした。いずみは尾沢に興味を持ちます。尾沢は昼は大学の助教授、夜は立ちんぼをして自分を売っていると言います。いずみは後日大学に尾沢に会いに行き、詩を朗読する尾沢にすっかりと夢中になってしまい、自分もまた立ちんぼを強要されて断れなくなってしまいます。

そして円山町の廃墟のようなアパートで、畳の上にカーペットを敷いて5000円で身を売り始めますが、尾沢にどうせやるなら少しでも金に変えろ。と言われ、いずみはなぜかノリノリで私生活でも行為で金を取ろうとします。

そして男たちに「金を払え」というと途端に自分への扱いが雑になる事を発見します。

(あれなんでだろうな?おだてておだてて馬鹿な女とするよりも少しでも金払った方が早いと思うんだけど、よくわからない男心なんだろうな。女にはよくわからないよ。)

一方で和子は、円山町の猟奇殺人の身元がなかなか判明せず、捜査は難航します。

そんな中、和子は久しぶりに家に早く帰ってきて、子供と鍋食べようとしているとそこでまた電話が鳴り、不倫相手に「今から出てこい」と言われ和子は慌てて「ゴミ出してくる」と無茶苦茶な言い訳をして家を出て行き、雨の中外に止まっていた不倫相手の車に乗り込みディープなキスをするのでした。

家のすぐ前で、激しい逢瀬をすることに和子は興奮を覚えます。

しかし不倫相手は旦那の後輩なのでした(笑)

和子は猟奇殺人の身元を、今現在行方不明になっている人物から探し出そうとして、尾沢に目をつけました。

そして尾沢が助教授でありながらも、夜はデリヘルをしていたのではないかと突き当たります。そんな、まさか、と思いますが結構この事例は多いようです。

そしてある日、いずみはカオルと尾沢と一緒に尾沢の実家に行くことになりました。

「私の家族は隠し事はないの」という尾沢と、尾沢の母。はじめから尾沢の母はそんな娘といずみのことも受け入れたように見えましたが、すぐに尾沢の事を罵倒しだします。

「私はこの家でずっと育ちが良かったけど、悪びれた感じの夫(尾沢の父)に惹かれてしまい婿養子に入ってもらった。ここで育ちの悪い血が入ってしまった。娘は育ちの悪い父親そっくりで、下劣で下品な娘だ。今も売春婦としてゲスイことをしている。父は数年前に死んでふさぎ込んでいた娘が明るくなったのは売春をしだしてからだ。本当に根っからの育ちが悪い血筋だ。」と(笑)

ケラケラと笑うカオルと尾沢。何が起こってどうすればいいのかわからないいずみ。

尾沢は笑いながら、「こないだ父親に似た男と寝たわwww」

というと、母親は包丁を持ってきてカオルが笑いながら止めます。

(ま、一言で言うと狂ってる)

尾沢の母親はいずみに「あなたはまだ下品にはなり切ってないから、元の世界に戻りなさい。」というのでした。

一方で和子はデリヘルをしらみつぶしに当たり、「魔女っ子クラブ」というデリヘルに突き当たります。

そこはカオルと尾沢が居るデリヘルで、いずみも尾沢と一緒にデリヘルに勤めだします。

尾沢はとにかく気が狂っているので、すぐにチェンジをされます。その後釜としてカツラを被ったいずみは尾沢がチェンジされたので行ってみると、尾沢が客とやってました。

・・・それは、いずみの旦那、菊地でした。二人はこれまで何度も行為しており、カツラを被ったいずみが尾沢を押しのけて変わって行為しだします。

それでも自分の妻だとはわからない菊地。いずみが暴露するととたんに豹変しました。(まあ言い訳を並べる感じで)

しかし尾沢が、「この人はこうされるのが喜ぶ」といって菊地に跨り首を絞めながら行為すると抵抗せずにすぐいく菊地。

後で尾沢にいずみが何回やったの!?と怒って言うと尾沢は「何回って言えば納得するの?100回!」と言ってケラケラ笑うのでした。

そして尾沢といずみの二人は円山町のアパートに帰りケンカを始めます。尾沢は父を愛していたことをいずみに語り(近親相姦)いずみは尾沢を咄嗟に殺そうとしました。そこで影から笑いながら見ていたカオルと、その後ろに居た尾沢の母がサッと出てきて、いずみに尾沢を殺せとけしかけます。尾沢もまた死んで楽になりたかったのでいずみに殺してくれと言い、結果的にいずみが尾沢を殺して尾沢の母に言われたとおりにカオルといずみで遺体を切っていきました。

ここまでが尾沢が絵を描いた罠、いや、尾沢の母は描いた絵なのか。

そしてその目論見に、すっかりとはまったいずみの物語です。

その頃、和子は身元不明の遺体が尾沢だという情報が入ります。

和子が尾沢の実家に行くと、尾沢の母がひょうひょうとボストンバッグの中を見れば私が犯人だとわかるといい、また母が娘を一人で罵倒しています。

和子はバッグを開けると尾沢の頭部がありました。そして母の後ろにはカオルの首つり死体がありました。

目的が済んだ尾沢の母は、和子の目の前で包丁を首に刺して自殺します。

「悪い血とこの家は私の代で終わらせる。」と。

その後和子は菊地の家に行くと、菊地は何も知らないとウソをつきとおします。いずみが犯人なのも知らないし、デリヘルしていたのも知らない。そしていずみは一か所にずっと居る事のない女なのでフラッと出て行くのだとも。とにかく「俺は知らない」で突き通します。

和子は嘘だと気が付くものの、証拠はなにひとつありません。

・・・いずみは場所を替え、小学男子におしっこする所を見せて完全に壊れていました。そして外人たちに交じって立ちんぼを続けています。

中身のない、からっぽないずみは、安く買われて男たちに雑に扱われて殴られて蹴られます。

それでも不思議と城の詩について思いだされ、それが頭の中にこびりついていました。今となっては支えはその詩だけなのでした。

和子は旦那と朝ご飯を食べている時に、ゴミ収集車が来てしまい、ゴミを出すのを忘れていたので慌ててゴミを持って飛び出しますが、もう少しの所で追いつかずを繰り返して気が付けば円山町のあのアパートの前に居ました。

まるで誘われているように・・・。

そこに不倫相手から電話があり条件反射で電話を取りますが、このままではいつそっち側に行くかわからない・・・と和子は思うのでした(多分)。

おしまい!

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前半、いずみ(監督の嫁)の話だけど、これ本当の主役は

尾沢の母

ではない?尾沢の母、地味に何かとよかったわ。

血の汚い家系の血を残してしまった後悔の念がものすごい執着(笑)

最後に尾沢の家の父親のアトリエが出てくるんだけど、尾沢の思春期からのヌードデッサンがゴロゴロ出てくるんだよね。

ちなみに父親は尾沢と同じ大学の教授ね。

まあ、つまりは夫と娘に近親相姦された母親のための映画ですね。

いろんな意味でも胸糞悪さがあります。

まともな人は誰一人出てこない映画です。

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・・・しかしどの辺が恋なんだろう?城に恋した罪?

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